エヴァンゲリオン同人『RE-TAKE』感想

 もう夜中の3:00である。明日も授業あるのに何やってんだ。。。だがッ!読み始めたら止まることのできない面白さがここにはある!ということで久しぶりに読み返したエヴァンゲリオンの同人『RE-TAKE』の感想書いていくぅ!

 

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          あらすじ

時は旧劇エヴァの最終盤。シンジは「人類補完計画」を否定し、浜辺でアスカの首を絞める。とここで、目を覚ますシンジ。レイ曰く、ディラックの海に取り込まれてからずっと寝ていたとのこと。全ては夢だったのか。それとも。。。

 

           感想

 前提として、この作品はシンジが旧劇の終盤からループし、大体16話くらいからやり直すというのが話の根っこである。であるから、ループとかして人生やり直そうったってそうは問屋が卸しまへん!!と思っちゃう方にはあまり勧められない。また、シンジがアスカに好意を抱いているというのが前提になっているので、レイとシンジのカップリングが好きッ!という方にもあまりオススメできない。

 

 その上で私はこの作品が大好きである。最近漫画を読み返す機会というのがほとんどなくなってしまったが、この作品は深夜にふと読み返したくなる。何度寝不足で授業に行ったことか。。。単位はretakeできないっていうのにね←ちょっと上手いでしょ!

 何が私の心を引きつけるのか!それはやはり原作で観ることのできなかったシャキッとしたシンジであろう。

 旧劇のシンジは主人公でありながらあまりに頼りない。確かにシンジの置かれている状況は最悪だ。使徒とかいう謎の化物と戦わなければならない境遇、長いこと放置していたくせに突然息子に人類のために命を賭けろという父親、メンタルケアのメの字もない職場環境、学校では最初いじめられる等々。なんだか書いてて悲しくなってくる。だが私としてはそんな悲惨な運命を切り開く人間の強さというのを見たかったわけである。残酷な状況を受け入れ、前身していく姿が見たかったのである。旧劇のシンジはアスカが孤軍奮闘の中一人うずくまっているだけだった。その姿を見てとてもがっかりしたのを覚えている。それがリアルだよなぁと思いながらもどこかアスカを助けるため戦うシンジの姿を夢見ていたのである。

 ここまで読むとじゃあ漫画版読めよっ!ってなってしまう。もう一つ欲していた要素がある。それがアスカとシンジの関係である。漫画版は物語としてうまーくまとめて綺麗な形で終わっている。そこに異論はなく、漫画史に燦然と輝く功績を打ち立てたといえるだろう(なんか上から目線で申し訳ないです)。しかし、アスカが好きな私としてはもうちょっと踏み込んだアスカとシンジの関係性を見たかった!!

 シャキッとしたシンジとアスカとシンジの関係性を楽しむことができるのはこの同人しかない!一つの分岐した世界での整合性の取れたストーリーとアスカ好きの欲望を叶える展開、これらが上手くミックスしていて読んでいて鳥肌が止まらない!終盤のカタルシスは何度も読み返したくなる中毒性を持つ。アスカとシンジに焦点をあてているとはいえ、レイ、ミサト、加持などの主要キャラクターのことも忘れてはいない。彼ら彼女らの見せ場もちゃんとあるので安心して読める(ただカヲルくんだけあっさりしてたけれども)。正直エロシーンはあまり必要ないように感じてくるストーリーの引き込まれ方であった。どうやら全年齢版が売っているようなので買ってみようかな。。。

 ループものというのもいい。シンジはループ前での後悔を糧に失敗しないよう全力で頑張る。まさに主人公!といった姿である。失敗を活かしてドンドン成長していく姿は「人間賛歌」を感じずにはいられない。結局読みたいのは、ベタな成長物語なんだ!あくまで個人の見解です。

 アスカが好きで、旧劇のモヤモヤが残っている人はぜひ読んでみてはいかがだろうか!?

 

【2020年5月23日、追記】

 この間『山田玲司ヤングサンデー』のエヴァンゲリオン考察を視聴したら、どうやらエヴァンゲリオンという作品は庵野秀明のオタクに対する批判的な意味合いが含まれているらしい。いつまでも二次元に依存してるんじゃねえ!的な←間違ってたらごめんー。そう考えると、俺の書いた記事まさに二次元キャラに依存するキモオタやんけッ!まあそれはそれで娯楽として作品を楽しんでるってことだからいいとは思うが、創作者の意図に気づくことができないというのは未熟者の証!ちゃんと作品の意図に気付けるともっと楽しいかもしれない。目指せ山田玲司ッ!