登場人物、全員狂人。エログロリアル鬼滅の刃!? シグルイ感想

おはよう!こんにちは!こんばんは!KAIです。突然ですが!みなさんは死ぬほど努力した経験はありますか?

僕はありません!!

1つの物事に死ぬほど取り組んでいる人を見るとすげえ!って思いますよね!僕もそれくらい熱中できるものに出会いたい!

というわけで、今回は気が狂うほど、死ぬほど、命を懸けて戦う人々を描いた名作シグルイを紹介していくぅ!!原作:南條範夫先生、作画:山口貴由先生となっております。

 

 

 

あらすじ

 

時は江戸時代初期。駿府藩主、徳川忠長の御前で真剣による試合が催された。第一試合、隻腕の剣士、藤木源之助VS盲目・跛足の剣士、伊良子清玄の戦いが始まろうとしていた!?隻腕と盲目・跛足の剣士の戦いが果たして成立するのかと周囲はざわめく中、伊良子は刀を杖のように地面に突き刺して、足の指で挟み体を横にねじらせる奇妙な構えを取る。藤木は動じず大きく構える。彼らの因縁が今、交差し火花を散らした!!??

 

時代背景

 

時は江戸時代。戦国時代の残り香がある江戸時代初期であり、試し切りやら藩の取り潰しがまだ頻繁に行われていた。駿府藩の藩主、徳川忠長は徳川秀忠の息子であり、家光よりも寵愛を受けていたが、家康の鶴の一声によって家光が将軍になる。

そのせいで忠長は結構イカレてしまう(これは史実)。

酒に酔って家臣や坊主を殺すし、神聖な地で禁じられていた猿狩りをして1240匹殺すなどめちゃくちゃ。

ついにはパパの秀忠から勘当され、改易され、群馬県高崎にて切腹。28歳に短い生涯を終えた。

そんなイカれた忠長が御前試合を行うというのがシグルイの設定である。当初は木刀で試合をする予定だったが、真剣でやれよ!!と忠長が命じ、真剣での殺し合いがスタート。

隻腕の剣士・藤木と盲目、跛足の剣士・伊良子殺し合い、勝つのはどっち!?というのが本作の面白いところであるが、時代背景を意識して読むと歴史の勉強になったりならなかったりするぞ!!

 

登場人物、全員狂人

 

北野武監督のアウトレイジという映画のキャッチコピーは「登場人物、全員悪人」というものであった。実際見てみると悪い奴しか出てこなくて清々しい気分になったものであるが、シグルイはキャッチコピーをつけるなら「登場人物、全員狂人」である。先述した忠長も相当イカレているが、他のキャラクターもそれ以上に頭のねじが外れている。

 

主人公:藤木源之助(ふじき げんのすけ)

虎眼流の師範代であり、本作の主人公。主人公だからまともだと信じたいが中々のイカレっぷり。炭治郎並みに我慢強い。いわく「痛くないと覚えない」。貧民の出で親に捨てられ、死にかけたところを後述する虎眼先生に拾われる。

 

もう一人の主人公:伊良子清玄(いらこ せいげん)

めちゃくちゃ野心家。出自が貧民であるため、とにかく成り上がったるで!という矢沢永吉タイプ。天才。浮気男。師匠の愛人を寝取っちゃいましたテヘペロとやっていたら、ばれて制裁を食らい盲目に。封建社会に疑問を抱き、自分の力で成り上がる姿勢は結構共感できるのだが、節々にクズさ加減がにじみ出ているのでなんだかな……って感じ

 

師匠:岩本虎眼(いわもと こがん)

虎眼流の開祖にして最強の剣士。歳のため精神がおかしくなっており、一日の大半の意識がない。暴力&暴力。残忍。後述する弟子の牛股の口を刀で切りつけるのが趣味。娘を子供を産む機械くらいにしか思っていない。本作ナンバーワンのイカレっぷり!

 

虎眼流師範:牛股権左衛門(うしまた ごんざえもん)

虎眼流の師範であり、ナンバー2のポジション。師匠によくいじめられるため口が裂けている。馬鹿力。ストイック。こいつはまともか……と思って読んでいるとやっぱりイカレテル!!となる。悲しい過去があるので、是非読んでいただきたい!

などなど、頭がおかしいキャラクターのオンパレードである。この他にも大勢いるが、割愛。江戸時代初期の殺伐とした雰囲気を生きているからか、どこか今から見ると狂って見える。どいつもこいつも命を懸けて戦い、生きているので、熱量は半端ない!仕事やら勉強やらのエネルギーをチャージしたいあなたにオススメ!

 

封建制やばい!

 

本作の舞台は江戸時代であるから、いわゆる封建制である。

封建制(ほうけんせい)は、君主の下にいる諸侯たちが土地を領有してその土地の人民を統治する社会・政治制度。諸侯たちは、領有統治権の代わりに君主に対して貢納や軍事奉仕などといった臣従が義務づけられ、領有統治権や臣従義務は一般に世襲される。(by Wikipedia)

本作で封建制を端的に表す名台詞がある。

封建社会の完成系は少数のサディストと多数のマゾヒストによって構成されるのだ

徳川忠長が御前試合を真剣で行うと命じたとき、一部それを止めようとした家臣はいたものの多くの家臣はただそれに従った。このように少数のサドが大勢のマゾを従えて、誰も望んでいない方向へ進んでしまうのが封建社会である。

本作の台詞に沿ったとき現代日本は実は封建制的な部分はあるのではないかと思う。やりたい放題の政治家に国民は特に何も感じないのだから……

 

おわりに

 

昨今の日本社会では鬼滅の刃なる漫画が流行っているらしい(僕も最近読みまして見事にはまりました)。分かりやすく、鬼滅の刃をめちゃくちゃリアルにしてグロくして、エロくしたのシグルイだ!と言っても過言ではない(いや過言だな……)。

この作品はとにかく熱量がすごい。キャラクターたちは生き残るため、今を必死で生きている。そのために知恵を巡らし、鍛錬を怠らない。正直、グロかったり、エロかったりするのだが、その生々しさが「生」を引き立てる。

最近、仕事やら勉強やら、遊びのやる気が起きない、何もする気が起きないという人が本作を読めば、外を走りだしたくなるだろう。

マンガ版のカフェインシグルイめちゃめちゃオススメです!!(まあカフェインの摂取はほどほどに……依存症になるからね……)