どいつもこいつもぶった切れ!チェンソーマン①~⑪ 感想

おはよう!こんにちは!こんばんは!KAIです。

最近の日本は閉塞感に覆われている。コロナ禍による不況、政治家の汚職、差別、貧困、少子高齢化、エトセトラ!日本は経済の先進国であると同時に、課題の先進国でもある。上り坂の日本を信じている人間はこの国にはもういない。まあ、一部いるかもだけど……

そんな状況の中、人間社会に生まれ落ちてしまった若者はどのような考えに行き着くだろうか。多分こう。

よっしゃ、チェンソーぶん回したれ!!うりゃあああああああああ!!

というわけで(どういうわけなんだ)、週刊少年ジャンプで連載していた藤本タツキ先生の『チェンソーマン』紹介していくぅ!!

 

 

 

あらすじ

 

「悪魔」と呼ばれる存在が日常に蔓延る世界。少年デンジは死んだ父の借金を返すべく、「チェンソーの悪魔」であるポチタと共に、悪魔を駆除する「デビルハンター」として生計を立てていた。しかし借金は中々減らず、ごく普通の日常を願いながら、叶えるには到底届かなかった。ある日、デンジは仕事を斡旋していたヤクザに騙され、「ゾンビの悪魔」によってポチタと共に殺害されてしまう。しかし、ポチタはデンジの血を飲んで蘇生し、契約と引き換えにデンジの心臓となる。復活したデンジは「チェンソーの悪魔」へと変身する力を手に入れ、ゾンビの集団を一掃する。デンジは現場に駆け付けた公安のデビルハンターであるマキマに導かれ、その身を管理されることになる。
 東京の公安本部へ移ったデンジは、マキマの命令を受けて先輩の早川アキ、デンジのバディとして選出された「血の魔人」パワーと同居する。公安ではかつて7分間で110万人を殺した「銃の悪魔」の討伐を掲げ、世界各地に散った銃の悪魔の肉片を集めていた。一方で銃の悪魔に従う悪魔や契約した人間、さらにデンジと同じ「人間でも悪魔でもない者」らがデンジの心臓を狙っていた。(by Wikipedia)

 

魅力あふれるキャラクターたち

 

デンジ(主人公)
借金を背負って、自分の臓器を売りながら生活していた超絶貧乏を経験している。チェンソーの悪魔であるポチタを助けたことで契約を交わす。ヤクザに一度殺されたが、ポチタに心臓を与えたことでチェンソーの悪魔になる力を手に入れる。パンにジャムを塗って食べるのが夢というくらい貧乏だった。欲望に忠実。あっけからんとしている。マキマが大好き。浮気性。

パワー
血の魔人マキマに保護され、デビルハンターとして訓練を受ける。デンジと同居し行動を共にする。猫のにゃーこが大好き。虚言癖。無責任。差別主義者。プライドが高い。野菜嫌い。でもかわいい!!

早川アキ
家族を銃の悪魔によって殺され、復讐からデビルハンターになる。パワーやデンジと一緒に暮らし、面倒を見ている。冷徹に見えて情に厚い。マキマが大好き。喫煙者。

マキマ
デンジの上司。内閣官房長官直属のデビルハンター。ミステリアス美人。デンジを映画館デートに誘ったり、江ノ島に誘ったりする。犬にめちゃくちゃ好かれる。目がグルグルで怖い……

 

感想

 

こんなに痛快な漫画は初めてである!!躍動感のある絵から、キャラクターの細かな表情、予想がつかない展開、まさにジェットコースターのような漫画である。

藤本タツキ先生の前作、『ファイアパンチ』は終盤、形而上学的というか、抽象的というか、よくわからない展開になって終わってしまった(まあ。ジャンプ+で読んだだけなので自分の読解力がないだけなのかもしれない……)。そんな前作とは対照的にチェンソーマンは分かりやすさがずば抜けている!!

しかし、表面的に見れば分かりやすいのだが、凝視すると奥が深い。魅力に満ち満ちた漫画である。そこでチェンソーマンの魅力を3つにまとめてみた!!

 

①デンジという最高のキャラクター

 

まずは、主人公であるデンジのキャラスター性であろう。

生い立ちが壮絶!!しかし、キャラクターから壮絶さを感じさせない。自分の臓器を売ったり、残飯をあさったり、学校に行かずデビルハンターとして働いたり、と散々な人生であり、最後には殺されてしまう。

結局、ポチタと契約しチェンソーマンとして復活するのだが……そんな人生体験から夢が、パンにジャムを塗って食べること、だったりする。泣かせるぜ……

そうか、パンにジャムを塗って食べれることは幸せなんだ!と実感させてくれる。自分の境遇に不満を持ったらデンジを見てまず頑張ろうと思える。当たり前のことが当たり前ではないことに気づかせてくれる!!

デンジは僕からすると最悪の人生なのだが、悲壮感がまるでない。めちゃくちゃ前向きで素直。しかし決して馬鹿ではない。戦いに際して、機転を利かして逆転することが多い。このギャップがたまらん!!メンタリティを見習っていきたいものである。

デンジは貧乏な若者の象徴でもある。非正規労働者労働人口の4割を超え、ワーキングプアという言葉さえ生まれた。一向に景気は上向かないが、そんな時、デンジを見て勇気を貰おう!!現状を嘆いてもしょうがない、前向きにチェンソーぶん回しながら頑張ろうと!

 

②映画ネタ炸裂!

 

チェンソーマンは映画をあまり見ない僕でも気づくくらい映画ネタを盛り込んでいる。

僕が気づいたのはシャークネードという映画である。


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サメがハリケーンとともに空を飛び、人々を襲い掛かるというあらすじからしてB級臭漂う映画なのだが、あからさまに影響を受けたようなシーンをチェンソーマンで見ることができる。

おそらく、原稿を書き上げながら、見てたんだろうな……こういう作者の趣味全開の作品は作者の楽しさが伝わってきて、大好きです!!

デンジの上司であるマキマが映画を見るシーンがあるし、ファイアパンチトガタというキャラも映画好きという設定だった。タツキ先生は本当に映画が好きなんだろうな……

チェンソーマンの元ネタになったであろう映画を探すのも楽しいかも!!

 

③怒涛の急展開

 

昔、岡本倫先生の極黒のブリュンヒルデを読んでいて、急展開のラッシュに度肝を抜かれたことがあったが、チェンソーマンはその比ではない!!

え、そこでそうなるの!?という読者の予想をいい意味で裏切る展開の数々にページをめくる手が止まらないぜ!!

読み終わった後、内容を消化するのに時間がかかり、ポカンとすること数知れず!

そういえば、クズの本懐などで知られている漫画家、横槍メンゴ先生がチェンソーマンを毎週読んで、阿鼻叫喚、捧腹絶倒、気炎万丈、天真爛漫なツイートをしていたことを思い出す(四字熟語言いたいだけ……)。

現役の漫画家が熱中してしまう漫画、それがチェンソーマンだ!!

ここではネタバレになってしまうので詳細は書かない。是非、買って読んで自分の目で確かめてほしい!!

衝撃に備えよ!!

 

おわりに

 

ここ数年で一番面白い漫画と言っても過言ではないチェンソーマンだが、なんとアニメ化するらしい!やった!!

ありがとー、ありがとーッ、ありがとおおお(これはとある漫画の最終回の表現です。あててみてね)

chainsawman.dog

 

鬼滅の刃→呪術廻戦ときて、次はチェンソーマン。絶対大ヒットするに違いない!!動くデンジとかパワーちゃんが見れるのか……最高だな!!

週刊少年ジャンプ何度目かの黄金時代到来を予感させる。チェンソーマンは完結してしまったが、いつか第二期が始まるらしい。アニメ見て気長に待つぞー!

読むとチェンソーをぶん回したくなるくらいテンションの上がる漫画、チェンソーマンめちゃくちゃオススメなので是非読んでみてください!!